卵の中の博物館

アニメ。音楽。アート。30代女子の好きなものあれこれ紹介ブログ。

最初の映像は悦楽共犯者だった。

今年もあと数日です。

ヤン・シュヴァンクマイエルを書かずに年を越すところでした!

 

チェコアニメにはまり、すぐにヤン・シュヴァンクマイエルの存在を知りました。どうもやばそうな人がいるな、と…。

TSUTAYA(だったかな?)で『悦楽共犯者』のVHSが値下げワゴンに入っているのを見つけて速攻手にしたのを覚えています。VHS、時代を感じます。

 ↓そのときのはこれ。

悦楽共犯者【字幕版】 [VHS]

悦楽共犯者【字幕版】 [VHS]

 

 

もうVHSを見る機器がないので、今はDVD。

 

 この映画、登場する6人がただただ己の悦楽に耽るというお話。

悦楽といっても、その悦楽の手段が特殊でまったく共感できません。特殊すぎて何度も失笑が…。

 

みんな快楽のために一生懸命で滑稽。

 

でも。妙に納得がいくんですよね。

 

大なり小なり人は癖(へき)があります。

登場人物はみんな日常生活に押し込められていますけど、好きなことを生き甲斐にして生きてる。

それで、いいよね!

・・・って、なります。笑。

 

また、映像について語ると、 悦楽共犯者の中で人形が動きだすシーンがあるのですが、シュールすぎてにんまりしてしまいます。

登場人物が全くしゃべらないのも不穏な感じ…。 

 

私にとってヤン・シュバンクマイエルの作品は、(ストーリーで)感動したりするようなものではないのですが、こっそり自分の中に隠していたい、秘めていたい、絶対持っていたい、そんな気持ちにさせてくれるものです。 

 

自分が普段隠しているツボをヤン・シュヴァンクマイエルがぐっと押してくれるのです。